天地の差
欧州サッカーのDIVINA
天地の差
コラムニスト : いけっちFCさん

12月9日。福岡、博多の森競技場。
天気は雨。

決戦の時は来た。1年間の集大成。勝者、敗者の来年1年間は天と地の違い。

16時、運命のキックオフ。

前半、両者共に譲らぬ試合展開。今年5月まで福岡の監督をつとめていた神戸、松田浩監督の下、研究された対応でなかなかチャンスをつくらせず神戸一歩リードといったところ。前半終了間際、神戸・三浦淳のFKが福岡・工藤の後頭部に直撃し失神。不穏な空気の中、前半は終了した。

本当の戦い、後半は工藤への拍手からはじまった。思わぬ失神にも関わらず1番にグラウンドに戻ってきたのだ。

J1へ向け、最後の45分が始まった。それから15分後のこと。左サイド三浦淳からのセンタリングのこぼれを近藤がボレーで豪快に決めゴール。

ついに均衡は破れた。

入れ替え戦という瀬戸際での危機。このゴールをむかえ、福岡のスイッチが入った。ここから試合終了まで左サイド古賀を中心とした猛攻が続く。何度もクリアを拾い続けゴールに迫った。後半39分、布部の意地のヘディングゴール。あと1点。神懸かり的なクリアや必死の神戸のディフェンスにゴールをなかなかこじ開けられない。あと1点。しかし、昨年同競技場で成し遂げた残留という福岡の願いははかなく散った。

0-0で引き分けた第1戦と合わせ2戦2分けとなったが、アウエーゴール方式で涙をのんだ。川勝監督は「選手は精一杯やった。久藤が脳振とうしたりする中、サポーターの力をもらって戦った中で勝てなかったのは私の責任。力がなかった」とスタンドに頭を下げ、試合後の会見で辞意を表明した。

「今年1年は本当に苦しかった。サポーター、フロント、スタッフ、試合に出られない選手、全員の気持ちが出た。最後まであきらめずに戦えた」。
1戦目自らの失態により出場できなかったキャプテンの目には涙が今にもあふれんばかりだった。試合翌日、神戸ウイングスタジアムで行なわれたJ1昇格報告会を兼ねたファン感謝デーで主将三浦淳宏は生涯神戸宣言。

毎年入れ替え戦は、勝者と敗者に大きな差の出る厳しい戦いとなる。そこに見られる臨場感、緊張感。

日本でも見られる技術云々ではない魂がそこにはある。

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