ワールドカップ
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コラムニスト : fbbさん

 まずは3位決定戦の結果ですが、これは開催国のドイツが3-1でポルトガルを下し、今大会を勝って終えました。

 ドイツはミヒャエル・バラック、アルネ・フリードリヒ、ペア・メルテザッカー、ティム・ボロウスキを欠き、トルステン・フリンクスは出場してきました。試合前にはロベルト・フートがメルテザッカーの代わりに出場するはずだったようですが、クリストフ・メッツェルダーとコンビを組んだのはイェンス・ノボトニーでした。バラックの代わりに中盤に入ったのはセバスチャン・ケールで、フリンクスとともに攻守のバランスを取っていました。フリンクスが上がる時にはケールが下がり、ケールが上がる時にはフリンクスが下がるという連携がしっかりできていたと思います。GKはイェンス・レーマンではなく、オリバー・カーンが務めました。

 ポルトガルはリカルド・カルバーリョとミゲルを欠き、ルイス・フィーゴもベンチからのスタートでした。攻撃の中心はデコとクリスチアーノ・ロナウドで、そこにマニシェも絡んでいって積極的な攻めを展開しました。

 前半は両チームとも仕掛けはあるものの相手のゴールを割ることは出来ませんでした。どちらも守備陣がベストメンバーではなく何度か崩される場面はあったのですが、互いのGKが素晴らしい反応で相手にゴールを許しませんでした。

 しかし、後半に入ると俄然試合が動き出し、まずは後半10分というところでドイツのバスチャン・シュバインシュタイガーの積極的な仕掛けからの強烈な一撃がネットに突き刺さり、ドイツが先制します。左サイドでボールを受けたシュバインシュタイガーが内側に切れ込み、エリアの外から放ったボールは力、変化ともに申し分なく、リカルドは揺れる球に逆を突かれてなすすべなく失点を許しました。続いてその約5分後、左サイドの遠目の位置でFKを得たドイツはシュバインシュタイガーがキッカーを務めました。このキックがゴールに向かっていき、最後はポルトガルのペチートの足に当たってボールがゴールに収まりました。このオウンゴールによってドイツがリードを2点に伸ばすと更に後半30分過ぎにはまたもシュバインシュタイガーが強烈な一発を沈めます。1点目と全く同じ展開から、今度は右足のアウトにかけて蹴ったシュートは相手DFの足を避けるようにいったんはゴール左側へ向かったものの、すぐにカーブがかかってゴールの右上に決まりました。リカルドはこのカーブに反応することができず、3つ目の失点を喫しました。この後、後半終了間際にはポルトガルも途中出場のフィーゴからの絶妙なクロスを同じく途中出場のヌーノ・ゴメスが頭で合わせてカーンの守るゴールを破りましたが、既に勝負は決しており、このまま試合は3-1で終わりました。

 ドイツの快勝と言える内容でした。2トップに得点はなかったものの、シュバインシュタイガーの強烈なシュートは印象に残りました。ドイツとしてはもちろん優勝を狙いたかったでしょうが、3位という結果は満足の出来るものではないかと思います。


 さて、ここからは決勝戦について書いていきます。ワールドカップを賭けて戦うのは王者ブラジルを破ったフランスと、開催国ドイツを破ったイタリアです。この2チームは98年フランス大会の準決勝戦がPK戦まで進み、ユーロ2000の決勝が延長戦までいったという毎回接戦となる好カードで、このどちらもフランスが勝っています。

 イタリアは初優勝を遂げた時のチームと良く比較されています。この時のイタリアも現在のイタリアと同じくサッカー界はスキャンダルに揺れており、グループリーグでは全く目立った活躍ができなかったFWが勝ち進んだところでようやく実力を発揮しました。ルカ・トニがパオロ・ロッシと比べられています。

 グループリーグで全く振るわず、決勝まで進むとは思われなかったのにも関わらず大会の優勝候補1番手に挙げられたブラジルを倒し、決勝まで残るという点ではフランスもあのイタリアと同じといえます。当時のイタリアはグループリーグを3戦全部引き分けて辛うじて勝ち進み、「黄金の中盤」を抱えて世界最強との呼び声の高かったセレソンを下しました。今大会のフランスもグループリーグではかなり苦しみ、紙一重の差で決勝トーナメントの切符を掴み、「魔法の4人」を揃えたセレソンを破っています。

 フランスにとってはジネディーヌ・ジダンという一時代を築いた巨星の最後の試合であり、リリアン・テュラムやクロード・マケレレ、ウイリー・サニョル、ファビアン・バルテズらのベテランもこの試合はワールドカップでの最後の試合となるでしょう。

 イタリアはアレッサンドロ・デル・ピエロ、フランチェスコ・トッティという2人のファンタジスタやファビオ・カンナバーロ、トニにとってはワールドカップの最後の試合になるかもしれません。それぞれに期すべきところはあるでしょう。

 両者とも青いユニフォームなので、どちらかが白のアウェーユニフォームを着ることになります。恐らくアウェーのシャツの方が今大会縁起の良いフランスが白を纏うことになるでしょう。

 イタリアの予想フォーメーションは4-4-1-1で、恐らくスタメンはGKジャンルイジ・ブッフォン、DF右からジャンルカ・ザンブロッタ、カンナバーロ、マルコ・マテラッツィ、ファビオ・グロッソ、MF底にアンドレア・ピルロとジェンナーロ・ガットゥーゾ、左にシモーネ・ペロッタ、右にマウロ・カモラネージ、セカンドトップの位置にトッティ、最前線にトニとなると思います。アレッサンドロ・ネスタがこの試合にも間に合わなかったのは大きな痛手ですが、マテラッツィの調子も悪くは無く、この布陣に問題はなさそうです。

 フランスはここまで機能している4-2-3-1採るでしょう。ジダンとティエリー・アンリを両立でき、しかも互いの能力を損なわない布陣です。予想先発はGKバルテズ、DF右からサニョル、ウィリアム・ギャラス、リリアン・テュラム、エリック・アビダル、MF底にパトリック・ビエラ、マケレレ、右にフランク・リベリー、左にフローラン・マルダ、トップ下にジダン、1トップにアンリです。

 互いに守備能力は申し分なく、前線には世界のトップにあるリーグの得点王を抱えます。徹底してジダン潰し、アンリ潰し、ピルロ潰し、トッティ潰しが行われることでしょう。イタリアが勝つためにはピルロやトッティが良いパフォーマンスを見せ、フランスの堅守の中でトニがしっかりとポストプレーをしたり、チャンスを決める必要があります。両サイドハーフはどちらかというと守備的な選手なので、両サイドバックのオーバーラップが成功するかという点も気になります。ここまでイタリアは2人のサイドバックの積極的な攻撃参加が実を結ぶことが多く、ここでもフランス守備陣を乱すために必要な動きになってくるはずです。

 フランスとしてはジダン、テュラム、マケレレのチームへの貢献度が計り知れない選手のコンディションが気になるところです。休養十分で臨んで欲しいところですが、このスケジュールではそうもいきません。アンリはイタリアの守備陣を切り崩すためにスペースを作ったり、もちろんブッフォンという強力なGKを打ち破らなくてはなりません。両サイド、特にリベリーも重要な選手です。フランスの中ではスピードのある攻撃を実行できる数少ない選手の中の1人です。右サイドからの突破でチャンスに絡みたいですね。

 単調な攻めでは絶対に点は取れません。ここまでの両者の試合のように1回のセットプレーが試合を分けるということも十分に考えられます。両チームの司令塔、つまりジダンとトッティと、互いの攻撃を司る中盤の底の選手、つまりビエラとピルロの組み立てやパスには注目です。

 守備陣はオウンゴールによる1点しか相手にゴールを許していないイタリアのディフェンスと、試合を重ねるごとに強固なものになっている老練なフランスのディフェンスの、どちらが先に失点するかという点も勝敗を分けそうです。守備陣には僅かなミスも許されません。

 恐らく点の取り合いで興奮する内容ではなく、ハイレベルな攻防が続き、手に汗握る緊張した試合になるでしょう。監督がどのようなタイミングでそれぞれダビド・トレゼゲ、シルバン・ウィルトール、デル・ピエロ、フィリポ・インザーギ、ビンチェンツォ・イアキンタといった攻撃の実力者をピッチに送り込むかも試合を左右しそうです。守備的な采配は今大会あまり上手くいったことが無いように思うので、攻撃的なカードを使って欲しいものです。


 

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