ワールドカップの感想と楽しみなこれから
欧州サッカーのDIVINA
ワールドカップの感想と楽しみなこれから
コラムニスト : 西尾祥恵さん

実はここ数年、ろくに試合を見ていなかったので、ひさしぶりに新鮮な気持ちで試合を見ることができました。通の方々よりも率直な、見たままの意見で深みはないと思うのですが、書かせていただきます。

日本代表の敗因として、いろいろな要因が取り上げられているのをみました。
体調不良・選手の能力・準備不足・10番タイプの選手ばかりの選手起用・宮本や高原、サントスや中田などの「戦犯」、自慰子の選手選考、高さを軽視したこと、選手たちのやる気のなさ……

どれもその通りで的を射ているとおもうし、どれが正しいのかわからないのですが、
実際に試合を見ていて思ったのが、「オートマチズムの欠如」ということでした。

なぜそう感じたのかというと、攻守の切り替えの遅さと、オフザボールの際の動きの悪さが特に気になったからなのです。

ボールを奪ったあと、どうやってどこに動いていくか、ゴールへの最短の道は全員でどのようにイメージするか、というのは選手それぞれの意識やテクニック、経験はもちろんですが
「子供のころからどのように動くかを自然と叩き込まれているか?」
「プレーの優先順位を体で知っているか?」
が実は、一番大事なのではないかと思ったのです。

高校サッカーやユースチームがどんな指導を行っているかはよく知らないので、あまり偉そうにはいえないのですが、
体格やパワーで劣る日本の野球や柔道が、実際に世界でトップでいられるのは
幼いころからの毎日の練習や指導で自然と身につけている、
その競技で一番大事な部分、
いいかえれば、本質を知っているからだと思います。


日本メディアの贔屓はあるのかもしれませんが、
中村、小野、小笠原、福西、松井、稲本、柳沢、高原などは
技術的にはヨーロッパの中堅クラブでもレギュラーをとれる実力をもっているといわれます。
(高原がHSVで一番テクニックがある、柳沢が3年間無得点なのにセリエAでクビにならなかったことなどはおどろきです。)


ただ、オフザボールの際のオートマチズム的な動きやプレーの優先順位、よくいうような全員で共有するイメージの基があらかじめないので、
攻守の切り替えが遅くなったり、ゴール前であせったりするんじゃないのかなとおもいました。


実際にこれが問題だとしたら、やはり強豪国に追いつくのはあと30年くらいかかるのかなぁ、とやるせない気持ちになってしまいました。

でも、いい話もあるもので
オシムが次の監督に!ときいて、とてもわくわくしています。
ユーゴスラビアや千葉での実績を見る限り、オシムはとても現実的なサッカーをする人で国際経験もあります。
日本人の特性を良く知り、フットボールの本質を知っている方に見えます。
ヴェンゲルやヒディンク以上にいい人を選んだなぁと、キャプテンには感謝です。

岡田監督は負けないためのチームを
トルシエは自分の信じる戦術を
自慰子は完全に自主性と能力に任せるブラジルのサッカーを掲げて
チームを作ってきましたが、

オシムなら、攻守のオートマチズムや優先順位を選手たちにしっかりと伝えて
技術を生かしきれる負けないチームを作りつつ、

オランダやアルゼンチン、イングランドやポルトガルにも負けないような


「日本代表らしい」オリジナルのサッカーを作ってくれそうです。


平山、松井、阿部、今野、田中、闘莉王、山瀬、カレンなどのこれからが伸び盛りの才能と、小野、川口、加地などベテラン世代がどのように絡んでいくか楽しみです。

今回は残念でしたが
おかげでさらに面白そうなな4年が始まりました。

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