CL決勝 〜バルサvsアーセナル〜
欧州サッカーのDIVINA
CL決勝 〜バルサvsアーセナル〜
コラムニスト : いけっちFCさん

「結果と娯楽性は、車の両輪のような関係で目指すべき」

とは、偉大な先人ヨハン・クライフのお言葉だが、このクラブ哲学とも言うべき精神は、現在のバルサにも確実に受け継がれている。ただ勝つだけではよろしくない。魅せなければダメなのだ。


バルサは準決勝のミラン戦で1-0(アウェー1-0、ホーム0-0)の試合をした。バルサらしからぬ手堅い試合をした。勝利は収めたけれど、哲学に照らせば消化不良。バルサは苦戦し、ミランは善戦した。

この結果に是が非でも優勝へという意志が感じられた。

しかし、
とにかく攻める。とにかく魅せる。
そんな決勝でのバルサが見たい。誰もがこう考えただろう。

決勝の地パリ「スタッド・ドゥ・フランス」では思わぬ守備の堅いチームの綻びからバルサの魅せる攻撃的サッカーを強いられる展開となった。
GKレーマンを中心に12試合無失点記録を続けてきたアーセナル。
エトーの一瞬のスピードにレーマンの手が引っかかり前半18分1発レッド。

試合の入り方が最も顕著に現れるとされる開始5分間。アーセナル、いやアンリは絶好の入り方をした。それもこのレッドカードによって掻き消されてしまった。そんな不利な展開の中、アンリのFKからキャンベルのヘディングゴールが決まる。


ここから大きく展開が変わった。


いつものリーガで見せるバルサのショーとは一味違う緊迫した必死感があったことは確かであるが、間違いなく魅せる攻撃的サッカーが「スタッド・ドゥ・フランス」のピッチ上にはあった。そこからの巧みなベンチワークを含む猛攻により、同点とし、さらには逆転に成功した。かなりの苦労を乗り越えて。

アーセナル守備陣は12試合無失点という実績にふさわしいDFを披露していた。それもドリームチームの再来と言われるチームには一足及ばなかった。
アーセナルの守備陣の良さももちろんだがロナウジーニョが試合に入りきれていないことがここまでゴールを奪うのに苦労した要因のひとつでもあるとオレは思う。

普段左サイドで起点となりチャンスを作り出す彼だがこの試合は左にエトー、真ん中にジーニョ、右にジュリーという布陣。これが前半の無得点につながったのではなかったか。左サイドのエトーはフレブに何もさせてもらえずただただバックパスを繰り返すのみだった。ボールを触ってもミスがいつもより目立ち、スペースのない真ん中の位置ではまったく自由にプレーさせてもらえなかった。


スターロナウジーニョが押さえられていても違うところから主役が登場する。強いチームとはそんなものなのだろう。

後半イニエスタを投入し、2列目からの飛び出しなどポジションチェンジをよりフレキシブルに行なうことによりサイドからの決定的場面、さらには得点シーンにまでつなげた。
後半途中投入されたラーションは絶妙なポストプレイから両得点ともアシスト。
イエローを1枚もらったことによりいままでアンリの得意サイドをしっかり守ってというイメージだったオレゲールに変わり攻め込むことでねじ伏せようとベレッチを投入。サイドをしっかりと抉り決勝点を記録。

ここまでばっちり当たるベンチワークを見ていると本当に監督の重要性を感じさせてくれる。


欧州チャンピオンズリーグを制し、スペインリーグに続く今季2つ目のタイトル。
結果と娯楽性が、車の両輪のような関係で2冠を達成した今季のバルサであった。

そう確信できた眠気なしの明け方6時だった。
FCバルセロナ2-1アーセナル

[得点者]
前半37分 キャンベル(23)  0-1

後半31分 エトー(9)    1-1
後半35分 ベレッティ(2)  2-1

評価を入力しよう!
Copyright (C) 2008DIVINANET.COM All Rights Reserved.