UEFA CL 決勝予想
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UEFA CL 決勝予想
コラムニスト : footballmaniaさん

 バルセロナvsアーセナル。予選リーグ突破チームが出揃った時点において、ファイナルで観たいカードの1つであったことに異論はないだろう。
 共に観る者を魅了する攻撃的なサッカーを展開し、チームを牽引するプレーヤーは世界的名手。高い技術と戦術、そしてエンタテイメント性をも兼ね揃えた両チームが対峙するのは、フランス・パリ。
 この地での戦いは、両チームの顔と言ってもはばかる事のない、ロナウジーニョとアンリにとって少なからず意味を持ち、それは一発勝負のファイナルの結末因子となり得るかもしれない。
 バルセロナの”魔法使い”ロナウジーニョは、バルセロナに加わる前にフランスの名門パリSGに所属していた。しかしながら、PSGへの移籍に手間取り訴訟に発展。出場が遅れたうえ監督との確執で出場機会も奪われるという苦しい記憶がフランスにはある。本人も、「パリの街はきれいで好きだけど・・・」と言葉を濁すほどだ。
 対してアーセナル主将のアンリは言わずと知れたフランス代表のエース。数ヵ月後に控えるW杯では、あのジダンと同等にフランス国民の期待も絶大。その他、ピレス、フラミニ、シガン、クリシーなどフランス国籍の選手も多く、指揮を執るベンゲルもフランス人。1998年〜2000年のフランス黄金時代再来を期待して否が応でも盛り上がる現地の観客は、アンリ率いる「プチ・フランス代表」アーセナルをサポートし、ホームとまでは言わずも、それに近い追い風がアーセナルには与えられると推測される。
 果たしてロナウジーニョのスター性は、ソシオ(バルセロナのサポーター)に留まらず、フランス国民をも虜にしてしまっているのだろうか。

 その他、両チームとも好条件・悪条件を探せば切りなく出てくるわけだが、気になるのは怪我からの復帰組の起用方法。
 まず、4月28日、約5カ月ぶりにチームに復帰したバルセロナのシャビ。デコと共にチームバランスを保つには欠かせない選手だったが、舞台は言わずもがな欧州最高峰のファイナルである。このレベルのクオリティを牽引できるまでの試合感を取り戻せているとは思えない。更に今シーズン、シャビの穴を埋めたイエニスタの、あの柔らかいボールタッチを思えば、敢えてシャビを使う”危険”は冒すべきではないと判断する。
 同様に、アーセナルの左サイドバック、アシュリー・コールもファイナルには間に合うと言われている。
 そもそも今シーズン、アーセナルのディフェンス陣に関する話題は良くも悪しくも頻発した。キャンベル、アシュリー・コール、ローレンが戦列を離れ、守備力のダウンは否めないと思われていたが、フラミニ、センデロスを中心とする若手”急造”ディフェンスラインが功を奏し、トゥレや高齢のGKレーマン(36歳)の闘志に導かれてか、気が付けばCL新記録となる10試合連続無失点という偉業さえ成し遂げている。
 ファイナルでのディフェンスメンバーの選択に頭を悩ませるのは、ベンゲルにとって嬉しい悲鳴かもしれないが、この大舞台に若手を起用するのか、或いは復帰したての経験豊富なプレイヤーを用いるのか、大きな決断である。
 両者巧みな攻撃陣を揃えるだけに、守備陣のコミュニケーション、コラボレーションのクオリティをどこまで高めることができるかが勝ち負けの大きな要素となり得るだろう。
 もしもアーセナルが10試合連続無失点中のディフェンスラインに必要以上の修正を加えるようなことがあれば、血の気の多いレーマンの悪い部分が現れはじめ、と同時にディフェンスラインも崩れ始め、観衆の後押しがあるにせよ、アーセナルは自滅するかもしれない。
 レーマンがあのカーンを押さえ、ドイツ代表正GKに押し上げられるほどの大活躍を見せたのも、レーマンがプレーしやすい環境を提供した、若手中心のディフェンスラインだったからこそ、というのが私の自論である。
 いずれにしても、1999〜2000シーズンのマンチェスター・ユナイテッド VS バイエルン・ミュンヘン、そして昨シーズンのリバプール VS AC・ミランの大逆転劇に匹敵するほどに、記憶に残る一戦を演じてくれることだろう。

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