「予想」記事に思うサッカー雑誌
欧州サッカーのDIVINA
「予想」記事に思うサッカー雑誌
コラムニスト : やみさん

 よく雑誌等で(主に勝敗の)「予想」記事がある。あくまで「予想」なのでアタリハズレは当然あるだろうし、それは問題ないと思う。ただここ数年の「予想」記事の中身については「ホントに観てんの?」と思わされることが多い。
 チャンピオンズリーグを例にとれば、ユナイテッドのグループリーグ落ちを予想するのが難しかっただろうことは想像出来る。実績と組み分けから考えれば「苦戦はしても最後は」が妥当だろう。ただPSVのように主力の大量放出から即苦戦、といった予想はやや安易に思える。昨シーズンも彼らは同じような状況だった。結果はベスト4進出の快挙である。ヒディンクの力量はすでに皆の知るところ。新メンバーを加えての戦いぶりを本当に見てからの「予想」なのだろうか?突破が予想されていたチームの中でもマドリーやミランの苦戦ぶりは「予想」していてもおかしくないのでは?
 「ポルトやリバプールの優勝なんて予想出来ないよ」と言われれば確かにそのとおりだと思う。ただ僕の記憶では、例えばライターの杉山茂樹氏などはグループリーグの戦いぶりから上記2チームを「台風の目」と位置付けていたと思う。こういう「予想」は楽しい。よく見てるな、と感心する。
 そもそも「勝敗予想」は難しい作業だ。直前のリーグ戦で怪我人が出れば状況は一変する。雑誌などはその点非常に不利。読者の手に予想フォーメーションが届いた頃にはその選手はもう居ないケースだってあるのだから。その点インターネット情報には絶対かなわない。
 俗にいう3大リーグ(とりわけイタリア)への偏向や、その中でもビッグクラブへの盲目的な追従は読者との間に温度差を生み出しているように思える。セリエは今でも欧州屈指のリーグだがリーガやプレミアとどちらが上かはわからない。チャンピオンズリーグ常連チームは3大リーグ中位下位のチームよりはるかに格上だ。まずそういった現在の「常識」をふまえたスタンスをとるべきでは?
 サッカーは運不運も大きなカギをにぎるスポーツだ。よく「弱点の少ないチームが有利」といった観点からの勝敗予想がある。ただそれならユーべなどはもっとチャンピオンズリーグを制していてもおかしくないだろう。ユーべやバルサのように国内の実績に比べて欧州の舞台でもうひとつ、というクラブもあればマドリーやミランのように欧州戦において不思議なほどの力を発揮するクラブもある。それを解明(しようと)するような記事を読めれば面白そうなんだけど。
 今インテルはセリエらしからぬ(と思う)見事な攻撃サッカーを披露している。リバプールのサッカーはチェルシーより魅力的に感じる。「ミランが攻撃的」と言われたのはデポルをアウェイで撃沈した試合があまりに過大評価されたからだ。アーセナルが欧州で弱いのは「攻撃的過ぎるから」ではなく、あくまで「イングランド内では突出したテクニックを持った選手の集まり」に過ぎないからだ。
 今書いたのは僕の主観だ。ただ雑誌の作り手も主観で記事を書く。当然だ。「客観的な記事」など無い。これだけたくさんの雑誌があるのだから、思い切って自分(達)の好みを前面に押し出して記事を作って欲しいと思う。その中で僕は自分の感性に一番合うものを買う。そんな状況って結構良くないですか?
 

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