長いオフシーズンが終了し、毎週末フットボールが
見られる幸せが帰ってきた。期待通りのチーム、期待
はずれなチーム。それぞれに特徴が見え始めてきたけ
れどしかし、夏の移籍市場に成績をつけるのはまだ早
すぎるだろう。
とは言うものの、デルネリのキエーボ、コスミのペ
ルージャといった降格を予想されながら、周囲の期待
を圧倒的に裏切ってセリエAに旋風を起こしてきた先
人たちに続くチームがあるならば、迷い無くマリオ・
ソンマ率いるエンポリの名を挙げたい。
開幕3連敗と不安なスタートを切ったものの、4節以
降は負け無しで勝ち点13を稼ぎ出した(8節終了時8位)。
カウンターに頼らず、4-2-3-1をベースに前線のタ
バーノのスピードを生かした攻撃は、高さのあるリガ
ノとの2トップを採用してからは、より相手チームの
脅威になっているように見える。
ローマとの対戦では退場で数的不利になったためカ
ウンターに徹することになったが、タバーノのゴール
で勝利を収めるしたたかさも見せた。
8節終了時で6ゴールを奪い得点ランク4位につける
タバーノの活躍はもちろんだが、トップ下で攻撃を操
るMFヴァンヌッキ、さらに一段したからパスを繰り出
すMFアルミロン、夏のワールドユースでイタリアのデ
ィフェンスを統率したDFコーダと楽しみなメンバーが
そろう。特にアルゼンチン出身のアルミロンは元アル
ゼンチン代表の父に持ち、自身もインテルの元代表ベ
ロンに姿、プレースタイルが似ていて、タバーノとと
もに今シーズンのビッグサプライズになる可能性を秘
めていると思う。
いずれにせよ、今の調子を持続することは難しく、
選手層の薄さがチームを苦しめる時期が来るかもしれ
ないが、戦略を持ったフロント(その場しのぎの補強
をしないという意味で)、チームとしての規律、モチ
ベーションの高さを兼ね備えている限り、シーズン終
了時には予期しなかった成功を手することが出来るか
もしれない。
参考データとして、エンポリはここ10年間で3回目
のセリエAになるが、過去2回の昇格シーズンはいずれ
も12位で残留を果たしているという心強いものもある。
(その翌シーズンには降格しているが…)